引き継ぎは、後任のためであると同時に、自分が退職後に問い合わせを受けないための備えです。
職種ごとの引き継ぎ
乗務員
- 担当していた行路の内容
- 線区ごとの注意点で、社内の資料に記載がないもの
- 対応が途中の案件
駅員
- 金銭・乗車券類の精算(最も重要です)
- 端末の権限と操作
- 遺失物で処理が途中のもの
- 定期券や企画券の取り扱いで対応中のもの
保守・技術系
- 施工中の工事の進捗
- 点検の周期と次回の予定
- 図面や記録の所在
金銭や券類は必ず精算する
現金や乗車券類を扱う職種では、退職前に必ず精算を済ませ、記録を残してください。
後から不足が判明すると、退職後であっても確認を求められます。精算した記録に上長のサインをもらっておくと確実です。
返却するもの
- 社員証、身分証
- 制服、帽子、名札
- 貸与された業務用端末、無線機
- 運転免許証の原本(会社が保管している場合)
- 資格の証明書(会社が保管している場合)
- 庁舎・詰所の鍵、カードキー
- 健康保険証(退職日まで使用)
- 社員パス・乗車証
返却物はリストにして、受領のサインをもらっておくと確実です。
社員パス・乗車証
退職により使えなくなります。家族に発行されているものがある場合も返却が必要か確認してください。
社宅・寮の退去
社宅や寮に住んでいる場合、退去の手続きが必要です。
- 退去の期限
- 鍵の返却
- 敷金や保証金の精算
- 原状回復の範囲
退職日と退去日は別に調整が必要です。次の住まいの確保に時間がかかるため、早めに確認してください。
受け取るもの
- 離職票(雇用保険の手続きに必要。退職後に郵送されるのが通常)
- 雇用保険被保険者証
- 年金手帳・基礎年金番号通知書(会社が預かっている場合)
- 源泉徴収票(所得税法226条により、退職の日以後1か月以内に交付)
- 運転免許証・資格証明書の原本
- 退職証明書(必要な場合。労働基準法22条により請求できます)
引き継ぎが終わらないと言われたら
引き継ぎが終わらないことを理由に退職を拒むことはできません。期間の定めのない雇用契約であれば、民法627条1項により解約の申入れから2週間の経過で退職できます。
引き継ぎ書を作成し、提出した記録を残しておいてください。