検査・放射線部門では、所定労働時間の前後に業務が発生しやすい構造があります。
労働時間とは
労働時間とは、労働者が使用者の指揮命令下に置かれている時間をいいます。
問題になりやすい時間
始業前の機器の立ち上げ・精度管理
外来が始まる前に装置を立ち上げ、精度管理を実施している場合、その時間は業務です。所定の始業時刻より前に行われているなら、扱いを確認してください。
終業後の片づけ・記録
装置の停止、記録の作成、翌日の準備の時間も業務です。
待機時間
検査の予約がない時間でも、呼び出しに応じるために部門を離れられない場合は労働時間(手待ち時間)です。
勉強会・症例検討会
所定労働時間外の勉強会や症例検討会が事実上強制されている場合、労働時間にあたる可能性があります。任意参加という建前でも、参加しないと評価に影響する場合は実質的に強制と評価され得ます。
学会発表の準備
業務として指示されているものであれば、労働時間の問題になり得ます。
休憩
労働基準法34条は、労働時間が6時間を超える場合は45分以上、8時間を超える場合は1時間以上の休憩を、労働時間の途中に与えなければならないと定めています。休憩時間は自由に利用させなければなりません。
休憩中に緊急の検査依頼に対応している場合、それは休憩ではありません。
出典: 労働基準法34条
休日
労働基準法35条は、毎週少なくとも1回の休日、または4週間を通じ4日以上の休日を与えなければならないと定めています。
出典: 労働基準法35条
当直明けの扱いを確認してください。当直明けが休日として計上されている場合、実際には勤務した後の時間であり、休日を与えたことになるかは実態によります。
年次有給休暇
年次有給休暇は労働基準法39条に基づく権利です。退職前に残日数を確認し、消化を申し出てください。
少人数の部門では「休むと回らない」という状況になりやすいのですが、それは体制の問題であって、権利を行使しない理由にはなりません。
会社には時季変更権がありますが、退職日が決まっていて他に取得できる日がない場合は、変更する余地がないため拒めません。
記録を残す
実際に働いた時間を自分で記録してください。
- 出勤時刻と退勤時刻
- 始業前・終業後の作業内容と時間
- 休憩を取れなかった日
- 当直・待機での呼び出しの回数と対応時間
未払い賃金を請求する場合、記録の有無で結果が変わります。
相談先
労働基準監督署、総合労働相談コーナー(各都道府県労働局)