外回りが中心の働き方では、どこからが労働時間なのかが曖昧になりがちです。
労働時間とは
労働時間とは、労働者が使用者の指揮命令下に置かれている時間をいいます。名目上の休憩時間であっても、実際には業務から離れられない状態であれば労働時間にあたります。
問題になりやすい時間
移動時間
単なる通勤は労働時間ではありませんが、訪問先から訪問先への移動や、業務命令で特定の場所に立ち寄る時間は、労働時間と評価される場合があります。
帰社後の事務作業
日報の作成、書類の整理、システムへの入力などが所定労働時間の後に行われている場合、その時間は労働時間です。
朝礼・勉強会
始業時刻前の朝礼や、終業後の勉強会が事実上強制されている場合、労働時間にあたる可能性があります。
資料の準備・自宅での作業
自宅に持ち帰っての作業も、業務として指示されているものであれば労働時間の問題になり得ます。
請求するために必要な記録
- 出退勤の記録(自分で付けたメモでも意味があります)
- 訪問先と時刻が分かるもの(手帳、カレンダー、スマートフォンの位置履歴)
- 業務のメールやチャットの送信時刻
- 給与明細
記録は退職前に自分の手元にコピーしておいてください。退職後は社内システムにアクセスできません。ただし、顧客情報を含む資料の持ち出しは別の問題を生むため、自分の労働時間が分かる部分に限って控えてください。
時効
賃金の消滅時効は、労働基準法115条により当分の間3年です(退職手当は5年)。古い分から順に時効になっていくため、心当たりがあるなら早めに動いてください。
出典: 労働基準法115条・附則143条3項
進め方
- 1 記録を整理し、未払いと考える金額を計算する
- 2 会社に書面で請求する
- 3 応じない場合、労働基準監督署に申告する、または弁護士に相談する
在職中でも退職後でも請求できます。
相談先
- 労働基準監督署
- 総合労働相談コーナー(各都道府県労働局)
- 法テラス