保険営業の退職で最も気を使うのが、担当してきた契約者への対応です。
契約は会社と契約者のもの
保険契約は、保険会社と契約者の間で結ばれています。募集人が変わっても契約そのものは続きます。退職すると、担当は会社が指定する別の募集人に引き継がれるのが通常です。
自分が辞めることで契約者に不利益が生じるわけではない、という点はまず押さえておいてください。引き継ぎを理由に退職を思いとどまる必要はありません。
顧客情報は持ち出せない
契約者の氏名・連絡先・契約内容は、会社が保有する個人情報です。退職時に持ち出すと、就業規則違反や個人情報保護法上の問題になり得ます。
「自分で開拓した顧客だから」という感覚があっても、業務として得た情報は会社の管理下にあります。名簿・リスト・顧客カードの写しを持ち出さないでください。手帳やスマートフォンに個人的に控えている情報がある場合も、退職前に整理が必要です。
会社によっては誓約書への署名を求められます。内容を読んで、控えを受け取ってください。
契約者への挨拶
契約者に直接連絡してよいかは、会社の方針によります。勝手に連絡すると問題になることがあるため、上長に確認してから行ってください。
会社が認める場合でも、次のような線引きが求められるのが通常です。
- 後任の担当者を伝える
- 会社の窓口(コールセンター等)の連絡先を伝える
- 転職先を営業目的で伝えない
引き継ぎ書にまとめておくとよいこと
後任が困らないよう、また自分が後から問い合わせを受けないよう、次の情報を整理して渡してください。
- 契約者ごとの直近のやり取りと次回の予定
- 家族構成や加入意向など、会社のシステムに入力済みの範囲での申し送り
- 継続手続きや満期が近い契約
- 対応が途中の照会・請求
システムに記録されている情報を整理するのが引き継ぎです。個人的なメモを持ち出したり、逆に個人的なメモだけに情報が残ったままにしたりしないでください。
退職後に連絡が来たら
契約者から個人の携帯に連絡が来ることがあります。会社の窓口や後任の担当者を案内してください。自分で対応すると、無登録での募集行為を疑われる可能性があります。