保険営業は外回りが中心で、労働時間の把握が難しい働き方です。制度の枠組みを整理します。
事業場外みなし労働時間制
労働基準法38条の2は、労働者が労働時間の全部または一部について事業場外で業務に従事した場合で、労働時間を算定し難いときは、所定労働時間労働したものとみなす、と定めています。
重要なのは「算定し難いとき」という条件です。携帯電話で随時指示を受けている場合や、訪問先と帰社時刻が指定されている場合など、労働時間を把握できる状況であれば、この制度は適用されません。
出典: 労働基準法38条の2
自分の労働時間を記録する
制度がどうであれ、実際に働いた時間を自分で記録しておいてください。
- 家を出た時刻と帰った時刻
- 訪問先と滞在時間
- 帰社後の事務作業の時間
- 朝礼や勉強会の時間
手帳、スマートフォンのメモ、カレンダーアプリなど、後から見返せる形であれば何でも構いません。未払い賃金を請求する場合、記録があるかどうかで結果が変わります。
早朝の朝礼・終業後の研修
参加が事実上強制されている朝礼や研修は、労働時間にあたる可能性があります。任意参加という建前でも、参加しないと不利益がある場合は実質的に強制と評価され得ます。
休日
労働基準法35条は、使用者は労働者に対して毎週少なくとも1回の休日、または4週間を通じ4日以上の休日を与えなければならないと定めています。
出典: 労働基準法35条
土日に契約者の都合に合わせて訪問することが常態化している場合、代休や振替休日が適切に処理されているかを確認してください。
有給休暇
年次有給休暇は労働基準法39条に基づく権利です。退職前に残日数を確認し、消化を申し出てください。
会社には時季変更権がありますが、退職日が決まっていて他に取得できる日がない場合は、変更する余地がないため拒めません。
相談先
労働時間や休日について問題があると感じたら、記録を持って労働基準監督署または総合労働相談コーナーに相談してください。