サロンの給与は、基本給に指名料や物販の歩合が加わる形が多く、退職月の支払いが読みにくくなります。

まず給与体系を書面で確認する

  • 基本給の額
  • 指名料、技術売上、物販の歩合の計算方法
  • 対象となる期間と締め日
  • 支払日
  • 退職した場合の取り扱いを定めた条項があるか

雇用契約書、労働条件通知書、給与規程を確認してください。手元にない場合は、退職前にコピーをもらってください。

「退職者には歩合を支払わない」という定め

そのような定めがある場合、有効性は個別の判断になります。すでに労務を提供して発生した賃金を、退職を理由に支払わないことには問題があり得ます。

まず何が書いてあるかを確認し、疑問があれば労働基準監督署に相談してください

支払日と振込先

歩合部分は、売上の確定を待って計算されるため、実際に働いた月と支払われる月がずれます

  • 最後の支払いはいつになるか
  • 振込先の口座は退職後も同じでよいか
  • 給与明細はどこに送られるか

退職後に連絡が取りにくくなるため、明細の送付先を自宅住所などに変更しておいてください

コース契約の解約と歩合

長期のコース契約を販売した場合、顧客が途中解約すると歩合が戻し(返還)の対象になる取り扱いが規程にあることがあります。

退職後にこの精算が発生すると、想定外の請求になります。退職前に、未精算の歩合や返還の対象になり得る契約があるかを確認してください

未払いがあると思ったとき

労働基準法23条は、労働者の請求があった場合、権利者の請求から7日以内に賃金を支払わなければならないと定めています。賃金の消滅時効は労働基準法115条により当分の間3年です(退職手当は5年)。

出典: 労働基準法23条・115条

進め方は次のとおりです。

  1. 1 給与明細と給与規程を並べ、どの項目が想定と違うかを特定する
  2. 2 会社に書面(メールでよい)で照会する
  3. 3 回答に納得できない場合は、労働基準監督署の総合労働相談コーナーに相談する

やり取りは記録に残してください

業務委託の場合

業務委託契約であっても、実態が労働者にあたると判断されれば、労働基準法の保護を受けられます。契約書の名前だけで諦めないでください。

源泉徴収票を受け取る

退職後の確定申告や転職先での年末調整に必要です。所得税法226条により、退職した場合は退職の日以後1か月以内に交付することとされています。