引き継ぎは、後任のためであると同時に、自分が退職後に問い合わせを受けないための備えです。
引き継ぎ書に書くこと
担当している顧客
サロンのカルテや予約システムに記録されている範囲で、次を整理します。
- 施術の履歴と使用した薬剤・機材
- アレルギーや肌の状態など、施術上の注意点
- 次回の予定と提案していた内容
カルテに記録されていない情報が自分の記憶にしかない場合は、退職前にカルテに追記してください。
進行中のもの
- 回数券やコース契約の残り
- 予約が入っている日程
- 取り寄せ中の商材
店舗の業務
- 発注の手順と取引先
- 在庫の状況
- 機器のメンテナンスの時期
持ち出してはいけないもの
- 顧客カルテ、顧客リストの写し
- 予約システムのデータ
- 顧客の連絡先
自分のスマートフォンに保存している顧客の連絡先も、業務を通じて得たものであれば整理が必要です。
「自分が担当してきたお客様だから」という感覚があっても、業務として得た情報はサロンの管理下にあります。
返却するもの
- 制服、名札
- 貸与された機器、道具
- 店舗の鍵
- 健康保険証(退職日まで)
- 免許証・認定証の原本(サロンが預かっている場合は返却を受けてください)
受け取るもの
- 離職票(雇用保険に加入していた場合)
- 雇用保険被保険者証
- 年金手帳(会社が預かっている場合)
- 源泉徴収票
- 退職証明書(必要な場合)
離職票は退職後に郵送されるのが通常です。いつ頃届くか、届かない場合の連絡先を確認してください。
引き継ぎが終わらないと言われたら
引き継ぎが終わらないことを理由に退職を拒むことはできません。期間の定めのない雇用契約であれば、民法627条1項により解約の申入れから2週間の経過で退職できます。
引き継ぎ書を作成し、提出した記録を残しておけば、「引き継ぎをしなかった」と言われる余地は小さくなります。