引き継ぎは、後任のためであると同時に、自分が退職後に問い合わせを受けないための備えです。
引き継ぎ書に書くこと
献立・発注
- 献立作成のサイクルと、どこまで作成済みか
- 使用しているソフトと操作の手順
- 取引先、発注の周期と締め時間、単価表の場所
- 在庫の状況
食種・個別対応
- 提供している食種の一覧
- 利用者・患者ごとの食種、形態、禁止食品
- アレルギーの情報(最優先項目です)
- 個別対応の経緯
衛生管理
- 記録の様式と保管場所
- 保存食の取り扱い
- 検便の時期
- 保健所への対応履歴
期限のある提出物
- 毎月の提出書類、期限、提出先
- 加算の算定に関わる書類(該当する場合)
- 監査で求められる資料の場所
個人情報は持ち帰らない
利用者・患者の氏名、食種、アレルギー、疾患に関する情報は、施設が保有する個人情報です。
- 名簿や食札のデータを持ち出さない
- 自分のパソコンやスマートフォンに保存したものを整理する
- 引き継ぎ書に個人情報を含める場合、それは施設内の書類として施設に残す
「自分が作った資料だから」という理由は通りません。業務として作成したものは施設のものです。
返却するもの
- 白衣、名札、帽子
- 貸与された端末、パソコン
- 施設・厨房の鍵
- 健康保険証(退職日まで使用)
- 免許証の原本(勤務先が保管している場合)
返却物はリストにして、受領のサインをもらっておくと確実です。
受け取るもの
- 免許証の原本
- 離職票(雇用保険の手続きに必要。退職後に郵送されるのが通常)
- 雇用保険被保険者証
- 年金手帳・基礎年金番号通知書(会社が預かっている場合)
- 源泉徴収票(所得税法226条により、退職の日以後1か月以内に交付)
- 退職証明書(必要な場合。労働基準法22条により請求できます)
委託給食の場合
施設への引き継ぎと、会社への引き継ぎの両方が必要になることがあります。どちらに何を渡すのかを、会社の上司と確認してください。
引き継ぎが終わらないと言われたら
引き継ぎが終わらないことを理由に退職を拒むことはできません。期間の定めのない雇用契約であれば、民法627条1項により解約の申入れから2週間の経過で退職できます。
引き継ぎ書を作成し、提出した記録を残しておいてください。