ケアマネジャーの退職は、担当している利用者の生活に直接影響します。引き継ぎの質が問われる職種です。
引き継ぎ書に書くこと
利用者ごとの基本情報
- 認定の区分と有効期間、次回の更新申請の時期
- 現在のケアプランと、その根拠になっているアセスメント
- サービスの利用状況と、利用している事業所
- 家族の構成と、キーパーソン、連絡がつく時間帯
認定の更新時期は最優先で引き継いでください。期限を逃すとサービスが受けられなくなります。
経過とその背景
- ケアプランが今の形になった経緯
- 過去に検討して見送ったサービスと、その理由
- 家族間で意見が分かれている点
- 本人が強く希望していること、拒否していること
「なぜそうなっているか」は記録に残りにくく、引き継ぎで最も抜けやすい部分です。
サービス事業所との関係
- 各事業所の担当者と連絡先
- 調整が難しかった経緯
- 現在調整中の案件
期限のあるもの
- 認定の更新申請
- ケアプランの見直しの時期
- モニタリングの実施予定
- 給付管理に関わる期限
利用者・家族への挨拶
いつ、どう伝えるかは管理者と相談してから行ってください。
利用者にとって担当が変わることは不安を伴います。後任と一緒に訪問して引き継ぐのが望ましい形ですが、事業所の体制によります。
転職先を営業目的で伝えることは避けてください。利用者を連れて移ることは、事業所間のトラブルの原因になります。
個人情報は持ち帰らない
利用者の氏名、心身の状況、家族の情報、経済状況は、事業所が保有する個人情報です。
- ケアプラン、アセスメントシート、経過記録の写しを持ち出さない
- 自分のスマートフォンに保存した連絡先を整理する
「自分が作ったプランだから」という理由は通りません。業務として作成したものは事業所のものです。
引き継ぎが終わらないと言われたら
引き継ぎが終わらないことを理由に退職を拒むことはできません。期間の定めのない雇用契約であれば、民法627条1項により解約の申入れから2週間の経過で退職できます。
引き継ぎ書を作成し、提出した記録を残しておいてください。
退職後に連絡が来たら
利用者や家族から個人の携帯に連絡が来ることがあります。事業所の窓口や後任を案内してください。自分で対応すると、記録に残らない支援になり、かえって利用者に不利益が生じます。