退職後の資金計画に直結する2点を整理します。

退職手当は条例で定められている

消防職員の退職手当は、勤務先の市町村の条例で定められています。全国一律ではありません。

条例は市町村のウェブサイトの例規集で公開されているのが通常です。「○○市 職員の退職手当に関する条例」といった名称で探せます。

一般に、退職手当の額は次の要素で決まります。

  • 退職日の給料月額
  • 勤続期間
  • 退職の理由(自己都合か、定年か、勧奨か)

自己都合退職は、定年退職と比べて支給率が低く設定されているのが通常です

見込額を確認する

退職を検討する段階で、人事担当に見込額を確認してください

  • 退職日を変えると額が変わるか
  • 支給される時期はいつか

失業保険は原則として受けられない

一般に、常勤の地方公務員は雇用保険の被保険者とされていません。そのため退職しても失業保険(基本手当)を受けられないのが通常です。

代わりに、退職手当の額が失業保険相当額に満たない場合に差額が支給される制度が条例で設けられていることがあります。該当するかどうかは所属の人事担当または勤務先の条例を確認してください

この点を知らずに退職すると、資金計画が大きく狂います。「ハローワークで失業保険をもらいながら次を探せばいい」という前提で辞めないでください。

退職手当の税金

退職手当は税法上「退職所得」として扱われ、給与とは別に課税されます。退職所得には退職所得控除があり、勤続年数が長いほど控除額が大きくなります。

  • 勤続20年以下: 40万円 × 勤続年数(80万円に満たない場合は80万円)
  • 勤続20年超: 800万円 + 70万円 × (勤続年数 - 20年)

勤続年数に1年未満の端数があるときは1年に切り上げます。課税の対象になるのは、原則として(収入金額 - 退職所得控除額)× 2分の1 の額です。

出典: 国税庁 No.1420 退職金を受け取ったとき(退職所得)

申告書の提出

「退職所得の受給に関する申告書」を提出しておくと、適正な税額が源泉徴収され、原則として確定申告は不要になります。提出しないと一律の税率で源泉徴収され、後から確定申告で精算することになります

住民税

退職所得に対する住民税は、市町村民税6パーセント・道府県民税4パーセントを、それぞれ100円未満切り捨てで計算し、退職手当の支払時に特別徴収されます。

出典: 総務省「平成25年1月1日以降の退職所得に対する住民税の特別徴収について」

手取り額を試算する

当サイトの退職金の手取り計算機で、退職手当の額と勤続年数から所得税・住民税と手取り額を計算できます。見込額が分かった段階で試算しておくと、資金計画が立てやすくなります。