# 公立中学教員8年目で私立校へ転職|キャリアアップを選んだ理由

インタビュー対象者プロフィール

  • 名前: 田中 雄一さん(仮名)
  • 年齢: 34歳
  • 経験年数: 公立中学校 英語科教員 8年
  • 勤務先: 公立中学校
  • 転職先: 私立中高一貫校

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Q: 教員になったきっかけと、転職を考え始めた時期を教えてください。

大学で英語教育を専攻して、教育実習で「この仕事は天職だ」と感じて教員になりました。最初の5年間は毎日が充実していて、授業づくりも部活動の指導も楽しかったです。

転職を意識し始めたのは6年目くらいからですね。英語の授業をもっと専門的にやりたいという思いが強くなってきたんです。公立中学校だと、英語以外の校務分掌や生徒指導に時間を取られて、肝心の授業準備が十分にできないことにフラストレーションを感じていました。

Q: 具体的にどんな点に不満を感じていましたか?

一番大きかったのは、英語教育の質を高めたいのに環境が追いつかないことです。ICT機器の導入は遅いし、ALTとの連携も十分な時間が取れない。自分で海外の教材を取り寄せて使おうとしても、「指導要領から外れる」と管理職に言われたこともあります。

あとは正直に言うと待遇面もありました。8年目で年収は約500万円。部活の顧問で土日もつぶれるのに、特殊勤務手当は微々たるもの。私立校の求人を見ると、同じ経験年数で600万円以上のところもあって、差を感じました。

Q: 転職活動はどのように進めましたか?

教員の転職って、一般企業と違って情報が少ないんですよ。まず教員専門の転職サイトに登録しました。それから、私学の教員採用情報を出している日本私学教育研究所のサイトも毎日チェックしていました。

活動期間は約6ヶ月です。夏休みを利用して履歴書や職務経歴書を準備して、9月から応募を始めました。教員の場合は模擬授業があるので、その準備にもかなり時間をかけました。最終的に3校に応募して、2校から内定をいただきました。

Q: 校長への退職の伝え方はどうしましたか?

11月に校長に面談を申し入れました。「来年度から別の学校で教壇に立ちたいと考えています」とストレートに伝えました。校長は驚いていましたが、「英語教育をもっと深めたい」という理由には理解を示してくれました。

ポイントとして、私は教育委員会への退職届の提出期限を事前に確認しておきました。自治体によりますが、12月末までに提出すれば年度末退職が認められるケースが多いです。私の場合は1月中旬が期限だったので、余裕を持って12月初旬に正式な辞職願を提出しました。

Q: 引き継ぎで苦労したことはありますか?

引き継ぎは3月まで丁寧にやりました。特に大変だったのは、担任をしていたクラスの保護者への説明です。年度途中の転任ではなく年度末だったのでまだよかったのですが、それでも保護者会では「なぜ辞めるのか」と質問されました。

引き継ぎ資料として、授業の年間計画、テスト問題のデータ、生徒の学習記録、部活の練習メニューなどを全てファイルにまとめました。後任の先生に困ってほしくなかったので、かなり詳細に作りました。

Q: 転職後の変化を教えてください。

私立校に移ってからは、英語教育に集中できる環境に感謝しています。ネイティブ教員との協同授業が週に何コマもあり、海外研修の引率もさせてもらえる。授業準備に使える時間も増えました。

年収は約650万円にアップしました。部活の顧問手当もしっかり出ますし、長期休暇中の出勤も公立より柔軟です。もちろん私立は私立で経営的なプレッシャーはありますが、教育の質で勝負できる環境は自分に合っていると感じます。

Q: 教員で転職を考えている方にアドバイスをお願いします。

教員の転職は「裏切り」ではありません。自分の専門性を高めるための前向きな選択です。ただし、公立から私立への転職は退職金のリセットがあるので、その点は事前にしっかり計算しておくべきです。

退職届は「辞職願」という形式で、宛先は教育委員会(任命権者)になります。書き方に迷ったらこのサイトのテンプレートが使えます。あと、退職前に共済組合の手続きや、教員免許の更新状況も確認しておくと安心です。

転職活動は在職中に進めるのがベストです。夏休みや冬休みを活用すれば、時間は確保できます。焦らず、自分が本当にやりたい教育ができる場所を見つけてください。