海外派遣や災害派遣を契機に退職を考えている自衛官へ、手続きと注意点を解説します。

派遣と退職の関係

海外派遣の種類

  • PKO(国連平和維持活動)
  • 国際緊急援助活動
  • 在外邦人の保護・輸送
  • その他の国際任務

災害派遣

  • 地震・津波・台風等の大規模災害
  • 原子力災害
  • 行方不明者の捜索

派遣命令を拒否できるか

法的な位置づけ

自衛隊法に基づく派遣命令は職務命令であり、原則として拒否できません。命令拒否は懲戒処分の対象となります。

ただし退職は可能

派遣命令そのものは拒否できませんが、退職を申し出ることは権利として認められています。ただし、派遣直前の退職願提出は「任務遂行に著しい支障」として承認が遅れる可能性があります。

派遣後のPTSD・メンタルヘルス

災害派遣後のPTSD

災害現場での活動は、以下の心理的影響を残すことがあります。

  • フラッシュバック(活動中の映像が繰り返し浮かぶ)
  • 過覚醒(音や光に敏感になる)
  • 感情の麻痺
  • 不眠・悪夢
  • 回避行動(災害のニュースを見られない)

海外派遣後のストレス

  • カルチャーショック
  • 紛争地域での緊張の後遺症
  • 帰国後の日常への適応困難

退職願の書き方

派遣が理由でも退職願には「一身上の都合」と書くのが一般的です。ただし、PTSDの診断を受けている場合は「体調不良により業務の継続が困難」と書くことで、退職後の支援が受けやすくなります。

公務災害の申請

派遣中または派遣後にPTSDを発症した場合、公務災害として認定される可能性があります。

  • 自衛隊病院の精神科を受診
  • 診断書を取得
  • 公務災害認定申請書を提出
  • 認定されると治療費・休業補償が受けられる
  • 退職後も治療を継続可能

相談窓口

  • 自衛隊病院の精神科
  • 部隊のメンタルヘルスカウンセラー
  • 地方協力本部
  • 退役軍人の支援団体(NPO等)