# お局からのパワハラに耐えた6年間と退職決断の裏側
- 名前: M.Sさん(仮名)
- 年齢: 29歳
- 経験年数: 6年(営業事務)
- 勤務先: 商社の営業部
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Q: どのような職場環境でしたか?
営業部の事務として、見積書作成や受発注管理を担当していました。部署には事務が3人いて、私が一番後輩でした。問題だったのは、10年以上在籍しているベテラン事務のNさん(仮名)です。
最初は普通に教えてもらっていたのですが、1年目の後半くらいから態度が変わり始めました。私が営業さんから直接頼まれた仕事をすると「勝手なことをしないで」と怒られ、Nさんを通すと「自分で考えなさい」と言われる。何をしても否定される状況でした。
Q: 具体的にはどんなことがありましたか?
挙げればきりがないのですが、特につらかったのは以下のようなことです。
- 私が作った書類だけ執拗にチェックして、些細なミスを部署全員の前で指摘する
- 必要な情報を共有してもらえず、私だけ業務に支障が出る
- 飲み会や部署のランチに私だけ声をかけない
- 「あの子は仕事ができない」と他部署に言いふらす
3年目くらいからは、もう一人の事務の方もNさんに同調するようになり、完全に孤立しました。
Q: 誰かに相談しましたか?
最初は直属の営業課長に相談しました。でも「女性同士のことはよくわからない」「うまくやってくれ」と言われるだけでした。人事部にも相談しましたが、Nさんはベテランで社長からの信頼も厚かったため、注意程度で終わりました。
4年目に意を決して社外の労働相談窓口(労働局の総合労働相談コーナー)に電話しました。そこで「記録を残すこと」をアドバイスされ、それからはNさんの言動を日時と内容を含めてノートに記録するようにしました。
Q: 退職を決断したきっかけは?
6年目のある日、私が担当していた重要な案件の書類をNさんが勝手に修正して、そのせいで取引先に間違った金額で見積もりが送られてしまいました。営業さんからは私が責められ、Nさんは「私は知らない」と。
その夜、帰宅して泣きながら「もう限界だ」と思いました。翌日から胃が痛くて食事も喉を通らなくなり、心療内科を受診しました。先生から「適応障害の可能性がある。環境を変えることを考えてください」と言われたのが決定打でした。
Q: 退職届はどのように出しましたか?
心療内科で診断書をもらった翌週に、営業部長に退職の意思を伝えました。理由は「体調不良」としました。Nさんのことは言いませんでした。正直、言っても改善されないと諦めていたからです。
退職届には「一身上の都合により」と書きました。退職日は1ヶ月後に設定し、有給が20日残っていたので最後の2週間は有給消化にあてました。引き継ぎ書は淡々と作成し、業務マニュアルもきちんと残しました。「辞めるからといって手を抜かない」というのは自分へのプライドでした。
Q: 退職後はどうなりましたか?
退職後は2ヶ月ほど休養しました。胃の調子も戻り、よく眠れるようになりました。その後、転職エージェントを通じて別の会社の事務職に就きました。
今の職場は人間関係が穏やかで、毎日普通に仕事ができることがこんなに幸せだとは思いませんでした。給与は前職とほぼ同じですが、精神的な充実感は比べ物になりません。
パワハラで悩んでいる方に伝えたいのは、「我慢は美徳ではない」ということです。記録を残すこと、外部の相談窓口を利用すること、そして「辞める」という選択肢を持つことが大切です。あなたの心と体を守れるのはあなた自身だけです。