事務職は契約社員や派遣社員として働いている方も多い業種です。正社員とは退職の手続きやルールが異なるため、雇用形態に応じた正しい退職方法を確認しましょう。
契約社員の退職ルール
契約期間中の退職は原則不可
契約社員は、雇用契約で定められた期間の途中で一方的に退職することは原則としてできません。これは民法第628条に基づくものです。
退職が認められる例外
以下の場合は契約期間中でも退職が認められます。
- 病気やケガで業務継続が困難
- 家族の介護が必要になった
- 会社側に重大な契約違反がある(賃金未払い、ハラスメント等)
- 契約期間が1年を超える有期契約の場合、1年を経過した後はいつでも退職できる
- ただし、専門職で年収が高い場合(1075万円以上)はこの規定が適用されない
- 会社が退職に同意すれば、いつでも円満退社できる
契約社員の退職届の書き方
退職届の書式は正社員と同じです。退職理由は「一身上の都合」と記載します。契約期間満了での退職(更新しない)場合は、退職届ではなく「契約更新しない旨の申し出」を行います。
契約更新しない場合
契約満了で退職する場合は、更新のタイミングで「次回の更新を希望しません」と伝えるだけで問題ありません。退職届の提出は不要な場合が多いですが、会社から求められた場合は提出しましょう。
派遣社員の退職ルール
退職届の提出先は派遣元
派遣社員が退職届を出す先は、勤務先の派遣先企業ではなく派遣元(派遣会社)です。派遣先に退職届を出すのは間違いなので注意しましょう。
派遣社員の退職の流れ
- 1 派遣元の担当者に退職の意思を伝える
- 2 退職希望日を相談する(契約期間満了が望ましい)
- 3 派遣元が派遣先に連絡する(自分で派遣先に言う必要はない)
- 4 必要に応じて退職届を提出する(派遣元の指示に従う)
- 5 最終出勤日まで勤務し、引き継ぎを行う
契約期間中の退職について
派遣社員も契約期間中の退職は原則として難しいですが、「やむを得ない事由」がある場合は認められます。また、派遣元の担当者に相談すれば、契約期間を短縮する形で調整してもらえることもあります。
契約社員・派遣社員共通の注意点
有給休暇について
契約社員・派遣社員にも有給休暇は付与されます。入社から6ヶ月以上経過し、出勤率が8割以上であれば、正社員と同様に有給休暇を取得する権利があります。退職前に残りの有給を消化することも可能です。
失業保険について
契約社員・派遣社員も雇用保険に加入していれば失業保険を受給できます。
- 契約満了で退職: 特定理由離職者として扱われ、給付制限なしで受給可能
- 自己都合退職: 2ヶ月の給付制限あり
- 雇止め(会社が更新しない): 特定受給資格者として手厚い保護を受けられる
次の仕事の探し方
契約終了後に同じ派遣会社から別の仕事を紹介してもらうこともできます。複数の派遣会社に登録しておくと、次の仕事が見つかりやすくなります。正社員を目指す場合は、紹介予定派遣を活用する方法もあります。