看護師の退職は一般企業と異なり、患者の安全に関わる引き継ぎが必要です。退職を決意してから退職日まで、3ヶ月間のスケジュールを週単位で整理しました。

全体スケジュール一覧

時期やること
3ヶ月前(第1〜2週)退職意思の固定、就業規則の確認、師長との面談
3ヶ月前(第3〜4週)退職届の準備、看護部長への報告
2ヶ月前(第1〜2週)退職届の正式提出、引き継ぎ計画の作成
2ヶ月前(第3〜4週)後任者への引き継ぎ開始、患者情報の整理
1ヶ月前(第1〜2週)引き継ぎの本格化、有給消化の相談
1ヶ月前(第3〜4週)事務手続き、備品返却、挨拶回り
退職日最終出勤、退職書類の受け取り

3ヶ月前|退職の準備と師長への相談

第1〜2週: 退職意思の確認と情報収集

  • 就業規則の確認: 退職届の提出期限(多くの病院は1〜3ヶ月前)を確認する。民法上は2週間前の申し出で退職可能だが、円満退社には就業規則に従うのが望ましい
  • 奨学金・研修費の返済条件を確認: 病院の奨学金制度を利用している場合、勤続年数による返済免除の条件を確認する。3年以上の勤務で返済免除とする病院が多い
  • 有給休暇の残日数を確認: 給与明細やタイムカードシステムで残日数を把握する
  • 退職理由を整理: 師長に聞かれた際の回答を準備しておく

第3〜4週: 師長との面談と退職届の準備

  • 師長に面談を申し入れる: 「個人的にご相談したいことがあります」と声をかけ、個室で話せる時間を確保する
  • 退職の意思を伝える: 退職希望日を明確に伝える。この段階では口頭報告でよい
  • 退職届を作成: 師長との合意が取れたら退職届を準備する。宛名は院長

2ヶ月前|退職届の提出と引き継ぎ準備

第1〜2週: 正式な手続き

  • 退職届を提出: 師長または看護部に提出する。提出日と受理日を自分でもメモしておく
  • 看護部長への報告: 師長経由で報告されるケースが多いが、直接面談を求められることもある
  • 引き継ぎノートの作成開始: 以下の項目を整理する

引き継ぎノートに含める項目

  • 受け持ち患者リスト(氏名・病室・主な疾患・注意事項)
  • 各患者の看護計画の進捗状況
  • 担当している委員会・係の業務内容
  • 夜勤時の申し送り事項
  • 病棟固有のルール・マニュアルの保管場所
  • 関連部署の連絡先・担当者名

第3〜4週: 引き継ぎ開始

  • 後任者への引き継ぎ開始: 後任が決まっている場合は、一緒に日勤に入り業務を共有する
  • 患者への対応: 受け持ち患者には退職の1ヶ月前頃に担当変更を伝えるのが一般的(病院方針に従う)

1ヶ月前|引き継ぎ本格化と事務手続き

第1〜2週: 引き継ぎの仕上げ

  • 引き継ぎの進捗確認: 引き継ぎノートをもとに、後任者が不明点を解消できるよう対応する
  • 委員会・係の引き継ぎ: 担当していた委員会や係の業務を後任に引き渡す
  • 有給消化の相談: 残りの有給休暇を退職日までに消化するスケジュールを師長と相談する

第3〜4週: 退職前の最終手続き

以下の事務手続きを人事課(総務課)と進めます。

手続き内容
健康保険証の返却退職日に返却。扶養家族分も忘れずに
離職票の発行依頼転職先が決まっていない場合に必要
源泉徴収票の受け取り転職先での年末調整に必要
年金手帳の確認手元にない場合は人事課に確認
ロッカーの荷物整理私物を持ち帰り、鍵を返却
ナースコール用PHSの返却最終勤務日に返却
院内ID・セキュリティカードの返却最終勤務日に返却
白衣・ユニフォームの返却クリーニングして返却(病院により異なる)

挨拶回り

  • 病棟スタッフ: 最終勤務日に菓子折りを持って挨拶するのが一般的
  • 他部署: 普段から関わりのあった部署(薬剤部、リハビリ科、検査科など)にも挨拶する
  • 医師: 担当医には直接挨拶するのがマナー

退職日|最終出勤日のチェックリスト

  • 引き継ぎノートの最終版を後任者に渡す
  • 返却物(健康保険証、ID、PHS、白衣等)を全て返却
  • 人事課で退職書類(離職票、源泉徴収票等)の受け取り方法を確認
  • 病棟スタッフ・関係部署への最終挨拶
  • ロッカーの完全な片付けと鍵の返却

退職後にやること

  • 健康保険の切り替え: 退職後14日以内に国民健康保険に加入するか、任意継続被保険者制度(退職後20日以内に手続き)を利用する
  • 年金の切り替え: 転職先が決まっていない場合、国民年金への切り替え手続きを市区町村役場で行う(退職後14日以内)
  • 失業保険の手続き: 離職票が届いたらハローワークで手続きする
  • 確定申告: 年の途中で退職し、年内に再就職しない場合は翌年に確定申告が必要