ホテル・旅館業界の給与体系にはサービス料やチップ(心付け)の要素があり、退職時や転職時に気になるポイントです。給与面から見た退職の判断材料を解説します。
ホテル・旅館の給与体系の特徴
サービス料制度
多くのホテルでは宿泊料に10〜15%のサービス料が加算されています。このサービス料の扱いは施設によって異なります。
| 扱い | 内容 |
|---|---|
| 会社の収入として計上 | スタッフには配分されない(最も多いパターン) |
| スタッフに一部配分 | 基本給とは別に毎月配分 |
| ボーナスに反映 | 年2回の賞与に加算 |
心付け(チップ)の扱い
日本の旅館では宿泊客からの心付け(お心付け)を受け取る文化がありますが、法的には以下の通りです。
- 個人が受け取った場合:原則として所得税の課税対象
- 会社が一括管理して配分する場合:給与として課税
- 会社の方針で受け取り禁止の場合:受け取ってはいけない
ホテル業界の給与水準
ホテル・旅館業界の平均給与は、他業種と比較すると低い傾向にあります。
| 業種 | 平均年収(目安) |
|---|---|
| ホテル・旅館(一般スタッフ) | 280〜350万円 |
| 一般事務職 | 300〜400万円 |
| IT業界 | 400〜550万円 |
| 製造業 | 350〜450万円 |
給与が低くても続ける理由
- 寮や社員食堂で生活費が抑えられる
- 施設利用(ジム・プール等)の福利厚生
- ホスピタリティの仕事にやりがいを感じる
- 語学力やマネジメントスキルが身につく
給与アップを目指した転職先
| 転職先 | 期待できる年収アップ |
|---|---|
| 外資系ホテル | +50〜100万円 |
| 管理職としての転職 | +100〜200万円 |
| 異業種(IT・金融等) | +100〜200万円 |
| 海外のホテル | 国による(英語圏は高い) |
退職届の書き方
給与が理由の退職でも、退職届には「一身上の都合」と記載します。給与への不満を退職届に書く必要はありません。
失業保険について
自己都合退職の場合、給付制限期間は1ヶ月です。寮に住んでいた場合は退去と同時にハローワークで手続きを行いましょう。
まとめ
ホテル・旅館業界の給与水準は決して高くありませんが、生活コストの低さや福利厚生を含めたトータルで判断することが大切です。年収アップを重視するなら、ホテルで培ったスキルを武器に他業種への転職を検討しましょう。