トラックドライバーや配送ドライバーにとって、交通事故のリスクは常に隣り合わせです。事故への不安が大きくなり退職を検討する方に向けて、判断基準と退職の進め方を解説します。

事故への不安が退職理由になるケース

よくある不安の内容

  • ヒヤリハットが増えてきた
  • 過去に事故を経験し、運転が怖くなった
  • 疲労や睡眠不足で集中力が低下している
  • 車両の整備不良に不安がある
  • 同僚が重大事故を起こし、自分も不安になった
  • 年齢を重ねて反射神経の衰えを感じる

ドライバーの事故リスク

国土交通省の統計によると、事業用貨物自動車の交通事故件数は年間約2万件に上ります。死亡事故も発生しており、ドライバーの仕事は常にリスクと隣り合わせです。

退職を判断する基準

以下の状況に当てはまる場合は、退職を積極的に検討すべきです。

  • 疲労や睡眠不足が常態化している: 安全運転に必要な集中力を維持できない
  • 会社が安全対策に消極的: 車両整備の不備、過密スケジュールの強要
  • 運転中に強い不安や恐怖を感じる: PTSD的な症状がある場合は医療機関を受診
  • 健康状態の悪化: 視力低下、持病の悪化で安全運転が困難
  • 改善基準告示に違反する運行を強いられている: 法令違反の状態

退職届の書き方

事故への不安が退職理由であっても、退職届には「一身上の都合」と記載するのが一般的です。

口頭で上司に説明する際は、「安全面に不安があり、事故を起こす前に退職したい」と率直に伝えて問題ありません。安全に対する責任感の表れとして受け止められることが多いです。

事故を起こしてしまった場合の退職

事故後の退職は可能

業務中に事故を起こした後でも、退職する権利は変わりません。会社が「事故の賠償が終わるまで辞めさせない」と言うことは法的に認められません。

事故の損害賠償

業務中の事故の損害賠償は、原則として会社(使用者)が負担します。ドライバー個人に全額を請求することは、判例上も認められていません。ただし、重大な過失がある場合は一部負担を求められることがあります。

免許の行政処分

事故による免許の停止・取消処分は退職とは別の問題です。処分中でも退職手続きは可能ですが、転職先でドライバー職に就くことは難しくなります。

事故リスクの少ない転職先

  • 送迎ドライバー: 近距離・低速での運転が中心
  • ルート配送(軽貨物): 小型車両で住宅街を回る
  • 倉庫内作業: フォークリフト免許を活かせる
  • 配車管理・運行管理: ドライバー経験を活かした内勤
  • 異業種への転職: 運転以外の仕事に挑戦

事故を起こしてからでは遅いです。不安を感じたら、それは身体や心からのサインと受け止め、早めに行動しましょう。