歯科医院の滅菌・感染対策に不安を感じる歯科衛生士に向けて、退職や通報の判断基準を解説します。

歯科医院で問題となる感染対策の不備

問題の例リスク
ハンドピースの患者ごとの滅菌未実施交差感染
グローブの使い回し感染伝播
滅菌器の不定期メンテナンス滅菌不良
使用済み器具の放置汚染拡大
スタッフのB型肝炎ワクチン未接種職業感染

退職前に試すべきこと

院内での改善提案

  1. 1 院長に直接相談: 具体的な問題点と改善案を伝える
  2. 2 書面で提案: 口頭だけでなく文書で記録を残す
  3. 3 スタッフ全員で相談: 同じ不安を共有しているスタッフと一緒に提案する

改善が見込めない場合

院長が改善に応じない場合は、退職を検討するとともに、外部への通報も視野に入れましょう。

通報先と方法

保健所への通報

歯科医院の管轄保健所に対して、感染対策の不備を通報できます。

  • 匿名での通報が可能
  • 通報者の情報は保護される
  • 保健所は立入検査を実施できる

歯科医師会への報告

地域の歯科医師会に相談することもできます。ただし、強制力はありません。

退職する場合

退職届の書き方

感染対策の不備が理由であっても、退職届には「一身上の都合」と記載するのが一般的です。

失業保険の扱い

安全配慮義務違反(労働契約法第5条)により退職した場合、特定受給資格者として認められる可能性があります。ハローワークで事情を説明し、離職理由の判定を受けましょう。

歯科衛生士が感染対策で知るべき基準

標準予防策(スタンダードプリコーション)

  • 患者ごとのグローブ交換
  • ハンドピースの患者ごとの滅菌
  • 適切な手指消毒
  • 飛沫対策(マスク・ゴーグル)
  • 使用済み器具の適切な処理

参考指針

  • 日本歯科医学会「院内感染対策指針」
  • 厚生労働省「歯科医療における院内感染対策」

感染対策が充実した職場の見分け方

転職先を選ぶ際は、以下のポイントを確認しましょう。

  • オートクレーブ(高圧蒸気滅菌器)の台数
  • ハンドピースの本数(患者ごとの交換が可能な数か)
  • ディスポーザブル用品の使用状況
  • 感染対策マニュアルの有無
  • スタッフへのワクチン接種の補助