公務員は雇用保険に加入していないため、退職後に失業手当(基本手当)を受給できません。その代わりとなる制度について解説します。

公務員が雇用保険に加入しない理由

雇用保険法第6条により、国家公務員および地方公務員は雇用保険の適用除外とされています。公務員は身分保障が手厚く、民間企業のように突然解雇されるリスクが低いため、失業保険の対象外とされています。

退職手当が失業手当の代わり

公務員の退職手当制度には、失業者の退職手当(失業手当に相当する給付)が含まれています。

失業者の退職手当とは

退職手当の基本額が、雇用保険の基本手当の総額より少ない場合に、その差額が支給される制度です。

項目内容
対象者退職後に就職できていない元公務員
条件退職手当の基本額 < 雇用保険の基本手当相当額
支給額差額分
手続き先国家公務員はハローワーク、地方公務員は各自治体

実際に差額が出るケース

勤続年数が短い場合(特に自己都合退職で勤続5年未満など)は、退職手当の基本額が少ないため、差額支給の対象となる可能性があります。長期勤続の場合は退職手当が十分に高いため、差額が発生しないケースがほとんどです。

失業者の退職手当を受給する手順

  1. 1 退職時に所属機関から「国家公務員退職票」または「退職票」を受け取る
  2. 2 ハローワーク(国家公務員の場合)または退職した自治体の担当窓口に届け出る
  3. 3 求職の申し込みを行う
  4. 4 退職手当との差額が計算され、該当する場合に支給される

必要書類

  • 退職票(所属機関が発行)
  • 本人確認書類
  • 退職手当の支給額がわかる書類
  • 印鑑
  • 写真(縦3cm x 横2.4cm)2枚
  • 預金通帳

注意すべきポイント

  • 退職票の請求を忘れない: 退職時に所属機関に発行を依頼する
  • 申請期限がある: 退職日の翌日から1年以内に手続きが必要
  • 求職活動が必要: 雇用保険と同様に、定期的な求職活動の実績が求められる
  • 再就職手当に相当する給付もある: 早期に再就職した場合の給付制度もある

会計年度任用職員・非常勤職員の場合

2020年4月の制度改正以降、フルタイムの会計年度任用職員には雇用保険が適用される場合があります。パートタイムの会計年度任用職員は雇用保険に加入している場合が多いため、通常の失業手当を受給できます。自身の雇用保険加入状況は給与明細で確認してください。