# 県庁職員8年目でコンサルへ転職|公務員のキャリアアップ転職
インタビュー対象者プロフィール
- 名前: 岡田 慎太郎さん(仮名)
- 年齢: 32歳
- 経験年数: 県庁 行政職 8年
- 勤務先: 県庁
- 転職先: 大手コンサルティング会社 公共セクター部門
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Q: 公務員になったきっかけと、転職を考え始めた時期を教えてください。
大学で行政学を専攻して、「地域の課題を解決する仕事がしたい」と思って県庁に入りました。最初の4年間は総務部で庶務・予算の仕事をして、後半は企画政策部で県の総合計画の策定に関わりました。
転職を意識し始めたのは6年目です。県の総合計画を作る中で、民間のコンサルティング会社と一緒に仕事をする機会がありました。彼らの分析力、プレゼン力、スピード感に圧倒されて、「自分もこういう環境で成長したい」と思ったのがきっかけです。
Q: 公務員の仕事のどこに限界を感じていましたか?
一番大きかったのは、年功序列の人事制度です。どれだけ成果を出しても、昇進のスピードは変わりません。上のポストは詰まっていて、係長になるのに10年以上。課長補佐は40代後半、課長は50代前半が一般的です。
仕事の進め方にも不満がありました。前例踏襲の文化が根強く、新しい提案をしても「前例がない」「議会対応が面倒」と却下される。起案書を作っても、決裁に何人もの上司の印鑑が必要で、1つの事業を始めるのに半年以上かかることもありました。
年収は8年目で約480万円。民間企業の同世代と比べると明らかに低い。ボーナスは景気に左右されないとはいえ、生涯年収を計算すると差は歴然でした。
Q: 公務員からの転職活動はどう進めましたか?
公務員の転職は、一般企業以上に情報が少ないのが難点です。周りに転職経験者がほとんどいないので、何から始めればいいか分かりませんでした。
まず、転職エージェントに3社登録しました。「公務員からの転職」を得意とするエージェントは限られるので、大手エージェントの中でも公共セクター経験者の転職実績がある担当者を指名しました。
コンサルティング会社への応募では、ケース面接の対策に苦労しました。公務員の仕事は定型業務が多いので、「構造化された課題解決」の訓練が不足していたんです。転職準備に約1年かけて、ビジネス書を読み込み、ケース面接の練習を繰り返しました。
Q: 退職(辞職)の手続きについて教えてください。
公務員の退職は「辞職」と呼びます。辞職願を任命権者(私の場合は知事)宛てに提出します。実務的には、まず直属の課長に口頭で伝え、その後人事課を通じて正式に辞職願を提出する流れです。
私は1月中旬に課長に「3月末で辞職したい」と申し出ました。課長は「もったいない」と慰留してきましたが、次のキャリアが決まっていることを伝えると理解してくれました。
辞職願は県の書式に従って作成し、人事課に提出しました。理由は「一身上の都合」で問題ありません。公務員の場合、辞職は任命権者の承認が必要ですが、本人の意思が固ければ拒否されることはまずありません。
重要なポイントとして、退職手当(退職金)の計算基準日を確認してください。3月31日付けで退職すると、その年度の勤続年数が丸々加算されます。年度途中の退職は退職金の計算で不利になることがあるので、可能な限り年度末退職をお勧めします。
Q: 引き継ぎで苦労したことはありますか?
公務員の引き継ぎは比較的体系化されています。業務マニュアルが整備されていることが多いので、それを最新の状態にアップデートするのが主な作業でした。
ただ、担当していた事業の中に年度をまたぐものがあり、後任の職員にプロジェクトの経緯や関係機関との調整状況を丁寧に説明する必要がありました。特に国の補助金事業は、省庁の担当者との関係構築に時間がかかるため、後任の方への紹介も行いました。
Q: 転職後の変化と、公務員の転職を考えている方へのアドバイスをお願いします。
年収は約700万円にアップしました。コンサルの仕事はハードですが、やった分だけ評価される環境は公務員時代にはなかったものです。自治体の政策立案を外部からサポートする仕事なので、公務員時代の知識とネットワークがそのまま活きています。
公務員の方が転職を考える際のアドバイスです。まず、「安定」を手放す覚悟が必要です。公務員の身分保障は強力なので、それを捨てることへの不安は当然あります。でも、30代前半までなら民間市場での価値は十分にあります。
転職活動は在職中に進めてください。公務員は副業禁止ですが、転職活動は副業には当たりません。有給休暇を使って面接に行きましょう。
辞職願の書き方はこのサイトのテンプレートが参考になります。公務員の場合は「退職届」ではなく「辞職願」を使い、宛先は任命権者にします。形式を間違えると受理されない可能性があるので注意してください。
最後に、退職後の共済組合の手続きを忘れないでください。健康保険は任意継続か国民健康保険かを選択する必要があります。年金は厚生年金から国民年金への切り替え(転職先が決まっている場合は転職先の厚生年金に加入)が必要です。