# 副業をきっかけに公務員を辞めた人たちの本音と退職後の収入実態
事例1:ブログ・メディア運営での月50万円
Xさん(39歳・元県庁 11年勤務 → フリーランスメディア運営)
県庁に11年勤務していた時、「情報発信」に興味を持ちました。専門分野である「自治体業務」についてのブログを開始したんです。
最初は「月1000円」程度の収益(アドセンス)。でも、3年目に「月5万円」に。5年目に「月30万円」に。そして、退職1年前に「月50万円」に達しました。
その時点で思いました。「公務員の給料を超えた」。県庁の給料は月45万円。副業が月50万円。合わせて月95万円。
副業の手続きは複雑でした。公務員の「副業規制」があるからです。正式な申請を提出して「承認」を得る必要があります。ただ、「ブログ収入」という新しい形態のため、上司から「これは副業に該当するのか、確認してくれ」と人事課に回されました。
人事課の回答は「個人の情報発信は、副業には該当しないと考えられる」という曖昧なもの。つまり、「グレーゾーン」での運営が続きました。
月50万円に達した時点で「この曖昧さの中での継続は危険」と判断し、退職を決めました。
退職後は、フリーランスメディア運営に専念。月50万円は維持。さらに増加する可能性もあります。公務員時代の「月95万円」に対して、現在は「月50万円」なので、月45万円の減収。ただ、税金や社会保険料を考えると、手取りではそこまで差がないかもしれません。
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事例2:プログラミング教室講師での月40万円
Yさん(35歳・元市役所 8年勤務 → フリーランスプログラミング講師)
市役所に8年勤務していた時、「プログラミング」を学び始めました。スキルアップとしては、公務員向けではありませんが、個人的な興味でした。
そのスキルを活かして、オンラインでプログラミング教室を開始。最初は「月5000円」。1年後に「月15万円」。3年目に「月40万円」。
市役所の給料は月42万円。副業が月40万円。ほぼ同等です。
月40万円の副業を公務員が行うことは、「副業規制」に引っかかる可能性が高い。「許可なく副業」とされると、懲戒処分の対象になります。
そのリスクを避けるため、公式に「副業申請」を市役所に提出しました。その結果は「承認」。ただし「上司に報告」という条件付き。
その「上司への報告」が、精神的な負担になりました。月40万円の副業をしていることが、市役所内で知られると、「あいつは本気で公務員をしていない」という評価になる。実際に、昇進試験の時に「副業をしているのでは」という質問を受けました。
その時点で「この組織の中での昇進は諦める」と判断し、退職を決めました。
現在はフリーランスのプログラミング講師。月40万円は維持。さらに、法人化しての「税務最適化」も検討しています。公務員時代の「月82万円(給料+副業)」に対して、現在は「月40万円」と減収。ただ、税金の計算を最適化すると、手取りはほぼ同等になる見込みです。
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事例3:イラスト・デザイン副業での月35万円
Zさん(32歳・元市役所 6年勤務 → フリーランスデザイナー)
市役所に6年勤務していた時、「イラスト」の才能があることに気づきました。Twitterでイラストを投稿していたら、企業から「デザイン案件」の依頼が来るようになったんです。
最初は「月2万円」。1年目で「月15万円」。2年目で「月35万円」。
市役所の給料は月38万円。副業が月35万円。ほぼ同等です。
月35万円の副業は「副業規制」の対象。公式な「副業申請」が必要でした。その申請プロセスで、「デザイン業務は市役所の業務と競合する可能性がある」という指摘が入りました。
確かに、市役所の企画課での業務の中に「ポスター制作」「広報誌のデザイン」がありました。その「競合性」が問題視された。
結果として、「市役所の業務に関連しないデザイン案件のみ」という条件で、副業が認可されました。
その制限の中での副業継続は、案件選別の負担が大きい。「この案件は市役所と競合するのではないか」という判断を、毎回する必要があります。
その「精神的なグレーゾーン」に疲れて、6年で退職を決めました。
現在は、フリーランスデザイナー。月35万円は維持。さらに、「複合的なデザイン案件」(ウェブデザイン+イラスト)で、月40万円程度まで伸ばす見込みです。公務員時代の「月73万円(給料+副業)」に対して、現在は「月35〜40万円」と減収。ただ、「制限のない業務」への喜びが、その減収を補っています。
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「副業で月30万円以上」という閾値
3人とも「月30万円以上」の副業収入がある時点で、「公務員の給料と同等か、それ以上」になっていました。
その時点で共通する判断が「退職」。理由は:
- 1 副業規制のリスク: 月30万円を超える副業は、公務員の「副業規制」に引っかかる可能性が高い
- 2 昇進への影響: 副業の事実が知られると、昇進時の評価に悪影響
- 3 心理的負担: 「この事業が公務員の業務と競合しないか」の毎回の判断
- 4 経営的効率: 副業に特化した方が、ビジネス成長が早い
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退職後の収入・支出の現実
- 月収:50万円(メディア運営)
- 月支出:税金・社会保険約15万円 + 生活費25万円 = 40万円
- 月実質手取り:10万円の貯金
- 月収:40万円(プログラミング講師)
- 月支出:税金・社会保険約12万円 + 生活費26万円 = 38万円
- 月実質手取り:2万円の貯金
- 月収:35〜40万円(デザイン案件)
- 月支出:税金・社会保険約11万円 + 生活費24万円 = 35万円
- 月実質手取り:0〜5万円の貯金
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「副業で生活できるレベル」への到達
この3人の共通点は「副業が『生活基盤』になっていた」ということ。
公務員の給料(月35〜45万円)が「基盤」で、副業が「追加収入」ではなく、副業が「メイン事業」に変わっていたんです。
その状況では「公務員としての時間と心」を副業に割く必要があります。結果として「公務員としてのパフォーマンス」が低下。それが「昇進への影響」「評価への悪影響」に。
その「葛藤」を避けるために、退職を選択しました。
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確定申告と税金の複雑性
副業が月30万円を超えると、税務上の判断が複雑になります。
- メディア運営での「事業所得」として申告
- 月50万円 × 12ヶ月 = 600万円の事業所得
- その「経費」(サーバー代、ツール代など)を計上
- 経費を差し引いた額に「税金」がかかる
公務員時代は「給与所得」一本。毎月、税金が給料から天引きされていました。
副業での「事業所得」は、自分で確定申告する必要があります。その「納税手続き」の複雑性が、公務員時代には経験できません。
- プログラミング講師での「事業所得」
- 法人化を検討(法人税の方が、個人の所得税より低率)
- 法人化には「法人税申告」「給与計算」などの管理業務が増える
退職後の「税務管理」は、想像以上に複雑です。
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公務員の副業規制への疑問
3人とも「公務員の副業規制は、厳しすぎる」と指摘しています。
公務員法では「営利事業を営むことを禁止」と記載されていますが、その「営利事業」の定義が曖昧。
結果として「月いくら以上が副業か」「どのような業務が競合するのか」が不透明のままです。
その不透明さの中での「グレーゾーン経営」は、心理的な負担が大きい。
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副業で月30万円以上を稼いでいる公務員へのアドバイス
Xさん: 「副業が生活基盤になった時点で、退職を視野に入れてください。公務員としての時間を減らしながら副業をするより、副業に特化した方が、ビジネス成長は早い」
Yさん: 「税務管理と法人化について、専門家(税理士)に相談してください。個人と法人で税率が大きく異なります。その『税務最適化』ができるのは、フリーランスの特権」
Zさん: 「副業での『競合性』の判断が曖昧なら、人事課に正式に『競合しない』という確認を得てください。その確認を文書で取ることで、リスクを減らせます」
退職届のテンプレートは、このサイトで無料提供されています。