- 名前:鈴木 拓也(仮名)
- 年齢:32歳
- 経験年数:8年
- 勤務先:外来リハビリ施設
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Q: 体調不良の症状について教えてください。
理学療法士の職業病とも言える腰痛です。3年目くらいから慢性的な腰の張りはありましたが、6年目の冬にぎっくり腰をやってしまい、そこから本格的に悪化しました。
外来リハビリ施設勤務なので1日18〜20単位をこなすわけですが、立位での徒手療法やトランスファー介助が続くと、午後には腰が悲鳴を上げている状態。コルセットを巻いて仕事をしていましたが、患者さんに「先生、大丈夫?」と心配される始末です。
7年目にMRIを撮ったらL4/5のヘルニアが見つかりました。保存療法で様子を見ていましたが、8年目に入って左下肢にしびれが出るようになり、これはまずいと。
Q: 休職ではなく退職を選んだ理由は?
休職も考えました。ただ、施設は常勤PTが3名しかおらず、1人抜けると残りの2人に相当な負担がかかります。院長からも「休職するなら人員補充が必要」と言われ、復帰の見通しが立たない以上、中途半端に席を残すのは迷惑だと判断しました。
手術も検討しましたが、手術後のリハビリ期間を考えると半年は現場に戻れない。それなら一度退職してしっかり治療に専念しようと。
Q: 退職届の出し方について教えてください。
退職届の理由は「体調不良により業務の継続が困難なため」としました。院長宛てです。院長は整形外科医なので、私の症状を理解してくれていて、「しっかり治して、またリハビリの世界に戻ってこい」と送り出してくれました。
診断書は退職届と一緒に提出しました。傷病手当金の申請にも必要だったので、主治医に書いてもらいました。在職中に健康保険の傷病手当金を申請しておくと、退職後も最大1年6ヶ月受給できるので、これは必ずやっておくべきです。
退職日は有給消化も含めて2ヶ月後に設定しました。最後の1ヶ月は有給消化に充てて、体を休めながら引き継ぎ資料の仕上げをしました。
Q: 引き継ぎはどうしましたか?
担当患者のリハビリ計画書、評価シート、自主トレ指導の内容をすべて文書化しました。特に長期で通院している患者さんは、治療の経緯や本人の性格的な特徴(例えば「褒めると頑張れるタイプ」など)も申し送りに含めました。
外来なので入院患者ほど複雑ではありませんが、常連の患者さんには直接「体調を崩してしまって」と説明しました。
Q: 退職後の回復と現在の状況を教えてください。
退職後3ヶ月でヘルニアの手術を受けました。術後のリハビリを経て、退職から8ヶ月後に復帰。今は回復期病院でデスクワーク多めのポジション(リハ科の管理業務+後輩指導)に就いています。
以前のように1日20単位を取ることはなくなりましたが、教育・管理の立場でPTの仕事を続けられています。体を壊す前に決断してよかったと思います。
Q: 体調不良での退職を検討している方へアドバイスをお願いします。
PTは体が資本の仕事です。無理を続けて取り返しのつかないことになる前に、早めに決断することが大切です。「自分がいないと患者さんが困る」と思いがちですが、あなたが壊れたらもっと困ります。
退職前に傷病手当金の手続きだけは済ませておくこと。退職後の生活費の不安が軽減されます。あと、PT資格は一生もの。体を治してからでも、いくらでもキャリアは再スタートできますよ。