ストックオプション(SO)やRSU(譲渡制限付き株式ユニット)を持つエンジニアが退職する際の注意点を解説します。

ストックオプションとRSUの基本

項目ストックオプション(SO)RSU
権利の内容一定価格で株を買う権利株そのものをもらう権利
コスト行使価格の支払いが必要原則無料
権利確定ベスティングスケジュールに従うベスティングスケジュールに従う
退職時未確定分は失効が一般的未確定分は失効が一般的

ベスティングスケジュールとは

一般的なベスティングスケジュールは4年間で25%ずつ確定します。

経過年数確定割合退職時に失う割合
1年未満0%(クリフ期間)100%
1年25%75%
2年50%50%
3年75%25%
4年100%0%

退職タイミングの最適化

ベスティング日の直後に退職届を提出

次のベスティング日を確認し、権利確定後に退職届を出すのが経済的に最適です。

例: 1回のベスティングで100万円相当のRSU

  • ベスティング日の1週間前に退職 → 100万円を失う
  • ベスティング日の翌日に退職届を提出 → 100万円を受け取れる

退職届の書き方

退職理由は「一身上の都合」で問題ありません。ストックオプションやRSUについて退職届に記載する必要はありません。

退職時の確認事項

1. 未確定分の取り扱い

未確定のSO・RSUは退職時に失効するのが一般的です。オファーレターや株式報酬の契約書を確認しましょう。

2. 確定済みSOの行使期限

確定済みのストックオプションは、退職後に行使期限が設けられることがあります。

会社の規定一般的な期限
退職後の行使期限退職後90日〜1年
未上場の場合行使しても株の売却ができない可能性
上場企業の場合市場で売却可能

3. 税金の計算

  • SO行使時: 行使価格と時価の差額に所得税
  • RSU確定時: 確定時の時価に所得税
  • 株式売却時: 売却益に譲渡所得税(20.315%)

転職先のSO・RSU

転職先でSO・RSUが提示された場合、以下を確認しましょう。

  • ベスティングスケジュール
  • クリフ期間の有無
  • 退職時の行使条件
  • 会社の上場見通し(未上場の場合)

SO・RSUは退職タイミングで数百万円の差が出ることがあります。権利確定スケジュールを把握し、最適なタイミングで退職届を提出しましょう。