サービス残業が常態化している介護施設を退職する際に、未払い残業代を請求する方法を解説します。

介護施設でよくあるサービス残業

パターン具体例
始業前の準備利用者の起床介助のため30分前に出勤
終業後の記録介護記録の入力が勤務時間内に終わらない
休憩時間の対応休憩中のナースコール対応
研修・会議勤務時間外の研修や委員会活動
行事の準備イベントの飾り付けや準備を自宅で行う

退職届の書き方

退職届の退職理由にサービス残業のことを書く必要はありません。「一身上の都合」で問題ありません。

ただし、未払い残業代を請求する場合は、退職理由とは別に証拠の準備が必要です。

未払い残業代の証拠集め

退職届を出す前に、以下の証拠をできるだけ集めておきましょう。

有効な証拠

証拠の種類証拠としての強さ取得方法
タイムカードのコピー強い出退勤記録を写真で保存
業務日報強いコピーを保存
メール・チャットの送信履歴中程度スクリーンショットを保存
自分のメモ・日記やや弱い日付・時間・業務内容を記録
同僚の証言中程度退職後に協力を依頼

証拠集めの注意点

  • 施設のデータを無断で持ち出すのは問題になる可能性がある
  • 自分の出退勤記録の写真撮影は問題ない
  • 証拠は退職前に集めておく(退職後はアクセスできなくなる)

未払い残業代の請求手順

ステップ1: 残業時間と金額を計算

未払い残業代 = 時間単価 x 1.25(または1.35) x 未払い時間数

ステップ2: 施設に直接請求

退職後に書面で請求します。内容証明郵便で送付すると記録が残ります。

ステップ3: 労働基準監督署に相談

施設が応じない場合は、労働基準監督署に申告できます。相談は無料です。

ステップ4: 弁護士・労働組合に相談

金額が大きい場合は弁護士に依頼することも検討しましょう。

時効に注意

未払い残業代の請求権には3年の時効があります。3年以上前の分は請求できなくなるため、早めに行動しましょう。

失業保険への影響

サービス残業(違法な時間外労働)が原因で退職した場合、特定受給資格者に認定される可能性があります。認定されれば給付制限(1ヶ月)が免除され、給付日数も優遇されます。ハローワークに証拠を提示して相談しましょう。