退職面談で何を聞かれるか不安な介護士の方へ、よくある質問と模範回答を10パターン紹介します。

退職面談の基本ルール

退職面談では、本音をすべて話す必要はありません。重要なのは円満に退職することです。

3つの基本姿勢

  1. 1 退職の意思は明確に: 「検討中」ではなく「退職させていただきます」と伝える
  2. 2 感謝を示す: これまでの経験への感謝を最初に述べる
  3. 3 前向きな理由を中心に: 不満よりも今後のキャリアや生活の変化を理由にする

模範回答10パターン

質問1:「なぜ辞めるの?」

模範回答: 「長い間お世話になりましたが、以前から考えていたキャリアの方向に進みたいと思い、退職を決意しました。こちらの施設で学ばせていただいたことは大変感謝しています。」

ポイント: 具体的な不満には触れず、自分の将来の話にすり替える。

質問2:「次の仕事は決まっているの?」

模範回答A(決まっている場合): 「はい、次の職場は決まっています。詳細はまだお伝えできませんが、引き継ぎはしっかり行います。」

模範回答B(決まっていない場合): 「まだ具体的には決まっていませんが、少し休養を取ってから今後のことを考えたいと思っています。」

ポイント: 転職先の施設名は伝えない方がよい。同業種の場合、引き抜きと誤解されるリスクがある。

質問3:「給料を上げるから残ってほしい」

模範回答: 「大変ありがたいお話ですが、給与面が理由ではなく、自分自身の今後のことを考えた上での決断ですので、退職の意思は変わりません。」

ポイント: 待遇改善を理由に残ると、周囲から「ごねて給料を上げた人」と見られるリスクがある。

質問4:「人間関係で何かあった?」

模範回答: 「皆さんにはよくしていただきました。人間関係が理由ではなく、個人的な事情での退職です。」

ポイント: 特定の人物への不満は絶対に言わない。退職後も介護業界で働く場合、業界内で情報が回る可能性がある。

質問5:「もう少し続けてみない?」

模範回答: 「お気持ちはうれしいのですが、十分に考えた上での決断です。○月○日を退職日としてお願いしたいと思います。」

ポイント: 退職日を具体的に伝えることで、意思の固さを示す。

質問6:「利用者さんが悲しむよ」

模範回答: 「それが一番心苦しいところです。残りの期間で利用者様にもしっかりご挨拶させていただきたいと思います。引き継ぎも丁寧に行います。」

ポイント: 感情に流されず、引き継ぎの話題に切り替える。罪悪感を理由に撤回しない。

質問7:「異動ではダメ?」

模範回答: 「ご配慮いただきありがとうございます。ただ、異動ではなく退職という形で進めさせていただきたいです。」

ポイント: 異動を受け入れると、結局同じ法人内で問題が解決しないケースが多い。

質問8:「引き継ぎはどうするの?」

模範回答: 「退職日までの間に、担当利用者様のケア記録の整理と申し送り事項のまとめを作成します。後任の方への引き継ぎ期間も考慮していますので、ご安心ください。」

ポイント: 具体的な引き継ぎプランを示すと、施設側も安心して退職を受け入れやすい。

質問9:「退職届はいつ出す?」

模範回答: 「本日お持ちしています。お受け取りいただけますでしょうか。」

ポイント: 退職面談には退職届を持参しておく。口頭だけで終わらせると「聞いていない」と言われるリスクがある。

質問10:「有給は消化する?」

模範回答: 「残りの有給休暇について相談させてください。引き継ぎに支障がない範囲で消化させていただければと思います。」

ポイント: 有給休暇の取得は労働者の権利(労働基準法第39条)。遠慮する必要はないが、引き継ぎとの調整は必要。

退職面談でのNGワード

退職面談で以下の発言は避けましょう。

施設・同僚への批判

  • 「この施設はブラックです」
  • 「○○さんのせいで辞めます」
  • 「給料が安すぎます」

退職後に同じ業界で働く場合、悪評が広まるリスクがあります。

曖昧な表現

  • 「辞めようかと思っていまして...」
  • 「できれば退職したいのですが...」
  • 「考え中なんですけど...」

曖昧な表現は引き止めの余地を与えます。「退職させていただきます」と断言しましょう。

脅しや交渉材料

  • 「労基署に行きますよ」
  • 「SNSに書きますよ」
  • 「辞めないなら条件を上げてください」

感情的な発言は円満退社を遠ざけます。法的措置が必要な場合は、面談ではなく書面や専門家を通じて行いましょう。

退職面談の準備チェックリスト

  • 退職届を封筒に入れて持参する
  • 退職理由を1〜2文で簡潔にまとめておく
  • 退職希望日を決めておく
  • 引き継ぎのスケジュール案を用意する
  • 有給休暇の残日数を確認しておく
  • 返却物(鍵、IDカード、制服など)のリストを把握する

面談は15〜30分程度を想定し、長引く場合は「改めてご相談させてください」と一度切り上げることも有効です。事前に回答を準備しておけば、落ち着いて対応できます。