工場で働く外国人労働者が退職する際の注意点を解説します。在留資格の種類によって退職後の選択肢が異なるため、事前に確認が必要です。
在留資格別の退職ルール
| 在留資格 | 退職の可否 | 転職の可否 |
|---|---|---|
| 技能実習 | 原則不可(やむを得ない場合を除く) | 原則不可 |
| 特定技能1号 | 可能 | 同一分野内で転職可能 |
| 特定技能2号 | 可能 | 転職可能 |
| 技術・人文知識・国際業務 | 可能 | 転職可能(在留資格の範囲内) |
| 永住者・定住者 | 可能 | 制限なし |
技能実習生の場合
技能実習生は原則として実習先の変更(転籍)はできませんが、以下の場合は例外です。
- 実習先の倒産・閉鎖
- 実習先での人権侵害(暴力・ハラスメント)
- 実習先が労働法に違反している
これらに該当する場合は、監理団体や外国人技能実習機構(OTIT)に相談しましょう。
特定技能の場合
特定技能1号の外国人労働者は、自分の意思で退職し、同一分野内で転職することが可能です。
退職から転職までの流れ
- 1 退職届を提出(日本語で記載)
- 2 退職後14日以内に入管に届出(所属機関変更届)
- 3 新しい受入れ機関と雇用契約を締結
- 4 在留資格変更許可申請
注意点
- 退職後に就職活動をする猶予期間は明確に定められていないが、3ヶ月以上の空白は在留資格の取消し事由になりうる
- 退職前に転職先を見つけておくのが安全
退職届の書き方
外国人労働者も日本人と同じ形式で退職届を提出します。日本語で記載するのが原則です。
- 宛先:代表取締役社長または工場長
- 理由:「一身上の都合」
- 退職日:就業規則に従った日付
退職後の届出義務
外国人労働者が退職した場合、以下の届出が必要です。
| 届出先 | 届出内容 | 期限 |
|---|---|---|
| 出入国在留管理庁 | 所属機関に関する届出 | 退職後14日以内 |
| ハローワーク | 雇用保険の手続き | 離職票を受け取り次第 |
届出を怠ると、在留資格の更新が不許可になる可能性があります。
失業保険について
外国人労働者も雇用保険に加入していれば、失業保険を受給できます。ハローワークでの手続きには在留カードが必要です。自己都合退職の場合、給付制限期間は1ヶ月です。
相談先
- 外国人労働者向け相談ダイヤル: 0570-064-110(多言語対応)
- 外国人技能実習機構(OTIT): 技能実習生の相談窓口
- 法テラス: 無料法律相談(多言語対応あり)
まとめ
外国人労働者の退職は、在留資格の問題が絡むため日本人以上に慎重な対応が必要です。退職前に必ず在留資格の種類と転職の可否を確認し、必要な届出を期限内に行いましょう。