- 名前:吉田 麻衣(仮名)
- 年齢:32歳
- 経験年数:8年(うち産休・育休1年)
- 勤務先:コールセンター(受電・発信)
- 家族構成:夫、子ども1人(3歳)
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Q: 退職を考えた理由を教えてください。
産休・育休を経て復帰したのですが、コールセンターのシフト勤務と育児の両立が想像以上に厳しかったです。
うちのセンターは7時〜22時の間でシフト制。土日祝も稼働しています。復帰後は「時短勤務」で9時〜16時に固定してもらいましたが、問題は土日出勤。月に2回は土日シフトが入り、その日は夫か義母に子どもを預ける必要がありました。
さらに、繁忙期(新機種発売時やキャンペーン期間)はシフト変更の依頼が頻繁にあり、「明日の遅番、代わってくれない?」と言われると断りづらい。時短なのに結局17時、18時まで残ることもありました。
Q: 職場の理解はありましたか?
制度上は育児中の社員への配慮があるはずですが、現場レベルでは「時短の人のフォローで自分たちのシフトがきつくなる」という不満がありました。直接言われたわけではありませんが、休憩室での会話や態度で感じます。
SVからも「早番だけだと評価が上がりにくい」と言われました。遅番やクレーム対応の多い時間帯を担当しないと、評価項目を埋められない仕組みなんです。
子どもが急に熱を出して休むと、「また?」という空気。休むたびに罪悪感で、精神的に追い詰められていきました。
Q: 退職を決断したきっかけは何でしたか?
子どもの保育園の発表会が土曜日にあったのですが、ちょうどキャンペーン期間でシフト変更ができませんでした。発表会に行けなかったとき、子どもに「ママ来なかったね」と言われて泣きました。
「何のために働いているんだろう」と。収入は大事ですが、子どもの大切な瞬間を仕事で逃すのは本末転倒だと気づきました。
Q: 退職届はどのように提出しましたか?
SVに口頭で退職の意思を伝え、その後センター長と面談。センター長は「パート切り替えやシフト固定の相談もできる」と提案してくれましたが、パートになると時給制でさらに収入が下がるし、土日出勤の問題は解消しない。
退職届は人事部長宛て、「一身上の都合により」で提出。退職日は1ヶ月半後に設定しました。
引き継ぎは、自分が担当していた新人研修のマニュアルとスクリプト集を後任のベテランオペレーターに渡しました。エスカレーション対応の引き継ぎは不要(SVが対応するため)。最終日はチームの朝礼で挨拶して終了です。
Q: 退職後の生活はどうですか?
退職後1ヶ月間は子どもとの時間を満喫しました。その後、在宅でできるチャットサポートの仕事を始めました。週5日、10時〜15時の在宅勤務。土日祝は完全に休み。
収入は前職の6割ほどに減りましたが、通勤時間がゼロになり、子どもの送り迎えも余裕を持ってできる。夫の収入と合わせれば生活は問題ありません。
コールセンターで培った対応スキルはチャットサポートでもそのまま活かせています。応対品質の高さを評価されて、入社半年でリーダーに昇格しました。
Q: シフト勤務と育児の両立に悩んでいる方にメッセージをお願いします。
コールセンターのシフト勤務は、育児中の人にとって構造的に厳しいです。制度があっても現場で機能していないケースが多い。
「在宅ワーク」という選択肢が増えている今、コールセンターの経験はチャットサポートやメール対応で十分に活かせます。退職は後ろ向きな選択ではなく、生活を再設計するための前向きな一歩です。
退職届は繁忙期を避けて出すと、引き止めも少なくスムーズです。有給消化もしっかり申請しましょう。