# 調剤薬局から製薬企業へ転職|薬剤師7年目のキャリアアップ
インタビュー対象者プロフィール
- 名前: 中村 陽子さん(仮名)
- 年齢: 31歳
- 経験年数: 調剤薬局 薬剤師 7年
- 勤務先: 調剤薬局チェーン
- 転職先: 外資系製薬企業 メディカルアフェアーズ部門
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Q: 薬剤師になった経緯と、転職を考え始めたきっかけを教えてください。
薬学部を卒業して、新卒で大手調剤薬局チェーンに入社しました。最初の3年間は毎日が勉強で、処方箋の監査や服薬指導のスキルを磨くことに必死でした。在宅訪問も担当するようになって、やりがいを感じていました。
転職を考え始めたのは5年目頃です。管理薬剤師になってからですね。店舗の管理業務が増えて、薬学的な仕事よりもシフト管理や在庫管理、売上目標の達成に時間を取られるようになりました。「自分は薬剤師としてこれ以上成長できるのだろうか」という疑問が湧いてきたんです。
Q: 調剤薬局の待遇に不満はありましたか?
年収は管理薬剤師として7年目で約520万円でした。薬剤師としては平均的な水準ですが、製薬企業に勤める大学の同期は700万円を超えていて、正直差を感じていました。
調剤薬局は昇給のペースがゆっくりなんです。管理薬剤師になると手当がつきますが、その先のキャリアパスはエリアマネージャーくらい。薬学の専門性を高めるというよりは、マネジメント寄りのキャリアしかないことに将来性の不安がありました。
Q: 製薬企業への転職活動はどう進めましたか?
薬剤師専門の転職エージェントに加えて、一般的な転職エージェントにも登録しました。製薬企業の求人は薬剤師専門サイトには少ないので、ビズリーチやリクルートエージェントなども併用しました。
調剤薬局から製薬企業への転職は、MR(医薬情報担当者)がメインルートです。ただ、私はMRではなく、メディカルアフェアーズ(医学的な情報提供を行う部門)を狙いました。学術的な知識を活かせて、医師との面談もある。調剤経験で培った臨床知識がそのまま活きるポジションです。
活動期間は約10ヶ月。長かったです。書類選考で何度も落ちましたが、「臨床現場での処方提案や疑義照会の実績」をアピールポイントにして、最終的に外資系製薬企業から内定をいただきました。
Q: 退職の手続きで苦労したことは?
調剤薬局の管理薬剤師の退職は、一般的な退職よりもハードルが高いです。管理薬剤師が不在になると薬局を開けられないため、後任が確保できるまで辞められないプレッシャーがあります。
私は3ヶ月前にエリアマネージャーに退職の意思を伝えました。「後任が見つかるまで待ってほしい」と言われましたが、転職先の入社日が決まっていたので、期限を明確に伝えました。結果的に、近隣店舗から管理薬剤師経験者を異動させる形で後任が決まりました。
退職届は会社規定の書式で、直属の上司(エリアマネージャー)経由で本社人事部に提出しました。退職届の理由は「一身上の都合」で問題ありません。
重要なポイントとして、管理薬剤師の変更届を保健所に提出する必要があります。これは会社側の手続きですが、退職日までに確実に完了するよう確認しておくべきです。
Q: 引き継ぎで大変だったことはありますか?
管理薬剤師としての引き継ぎ事項が膨大でした。具体的には以下を全て文書化しました。
- 在庫管理のルールと発注タイミング
- 近隣医療機関の処方傾向
- 在宅訪問患者のリスト(担当医との連絡事項を含む)
- 麻薬・向精神薬の管理台帳の引き継ぎ
- 保健所・厚生局への届出状況の確認
- 薬局スタッフの勤務体制とシフトのルール
特に在宅患者の引き継ぎは丁寧に行いました。患者さんやご家族に「薬剤師が変わります」と直接説明し、後任の薬剤師を紹介する場も設けました。
Q: 転職後の変化と、薬剤師の転職を考えている方へのアドバイスをお願いします。
年収は約700万円にアップし、働き方もデスクワーク中心になりました。出張は多いですが、土日は完全に休めます。調剤薬局時代は土曜も勤務で、日曜が唯一の休みだったので大きな変化です。
薬剤師の転職を考えている方へ。薬剤師免許は一生モノの資格です。調剤から離れても免許は維持できますし、2年ごとの届出だけ忘れなければ問題ありません。
転職活動のコツは、「調剤経験で身につけたスキル」を製薬企業の言葉に翻訳することです。たとえば、疑義照会の経験は「医師とのコミュニケーション能力」、服薬指導は「患者への情報提供スキル」と言い換えられます。
退職届は早めに準備して、引き継ぎ期間を十分に確保してください。管理薬剤師の場合は特に、後任の確保と保健所への届出変更に時間がかかります。このサイトのテンプレートで退職届を作成すれば、書式で悩むことはないと思います。